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死と別れから始まる「船出」の本

最初のコミックス「星くず色の船」
4作品中、1つには明らかな死、2つには死が隠されて、1つは(発表当時は)永遠の別れとなっている。
『イブによせて』の、ノンの死。
『パンプキン パンプキン』の永遠の別れ。続編があるので、「(当時は)永遠の別れ」という書き方になるけど。
『海にいる黄色い船から君へ』の、志津桜。死んで海にいる黄色い魚となってしまうという予感。
前に書いた、『星くず色の船』で感じた死の予感。

漫画家として初めての本なら、普通なら嬉しいもののはずだ。
それなのに、死と別れが見え隠れする作品たちが並べられている。

私たちは別れを予感するような出会いをしなかった

『空の色ににている』蒼生人への浅葱さんの言葉。

それとはの「別れを予感するような出会い
浅葱さんと冬城さんのことだと思うだろう。
もう一つの意味を考えてみる。

私、私たち、と漫画家内田善美氏との出会いは、「別れを予感するような出会い」だったのだと思う。
だから、最初のコミックスの収録作品が、死と別れを秘めたものになったのだと思う。
(それを打ち消す、ずっと一緒を期待させる銀色の糸は後々残るコミックス未収録かと)

Dsc_0529

Dsc_0530


猫を手もとに置くってことはね

出会ったその時に

もう

やがてくる別れの悲しみを

先どりしてる

みたいなところがあってね

「ああ やっぱりいってしまった」

…っていう

実現してしまった出会いの時の不安の

淋しい確認みたいのが

ぼんやり

累積してゆくような

感じ

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Dsc_0533


自分の死の実態をみせることを

かたくなに拒み

風みたいに

さりげなく家出してさ



この世界の

どこか秘められた

自分の死に場所にむかって



たったひとりで

精いっぱいのおもいをこらえて

夜の底をひたすら 歩いてゆくんだ

夜の底を歩く猫に、内田善美氏が重なった。
天降る月人』を知ってからは、更に。

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1974年りぼん7月号『なみの障害物レース』
1977年りぼん4月増刊『かすみ草にゆれる汽車』
1977年5月「星くず色の船」発売
同じ頃に『かすみ草にゆれる汽車』に不思議な時計
The Wonder Clock or, Four and Twenty Marvelous Tales, Being One for Each Hour of the Day
(不思議な時計、または、1日各時間に対応する、20と4つの不思議なお話)

ヒントを入れることと、初めてのコミックス「星くず色の船」をそのイラストにすることを決めたのだろうな。

Wonderclock

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