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2013年7月の6件の記事

不思議な時計、24時間、ピポ王子

ハワード・パイルの「不思議な時計」。日本語タイトルはこれだけだけど。
The Wonder Clock: Or, Four & Twenty Marvelous Tales, Being One for Each Hour of the Day
不思議な時計、または、1日各時間に対応する、20と4つの不思議なお話、と訳して良いのかしら。

英文なので読めてはないのだけど、ああ、ピポ王子と同じかもって思った。
最後の24話を読んだら、「新たな1日」のように、また、1話から読み始める、と。

ピポ王子も、ピポが王様となり、息子ができて、もし息子の話を知りたかったら、最初から読めば良いと。全ての王様の息子たちのお話とほとんど似ているから、と。

Ppipoend

星の時計のLiddleも、ウラジーミルが語り始め、その記憶は読者へと引き継がれ、もう一度、ウラジーミルの話を聞きたければ、最初から読めば良い、というわけで。

不思議な時計、不思議な時間。
それならば、星の時計と、星の時間。
星の時計とは、「めったにあらわれないような星の時間を、確実に教えてくれる時計」のこと。

ミヒャエル・エンデのモモの「星の時計」

めったにあらわれないような星の時間。

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エディトリアル

エディトリアルデザイン editorial design
新聞・雑誌などの印刷物で、写真・イラスト・図形などをそれぞれの機能に応じて整理配列し、その全体を視覚的に表現し構成する編集技法。
コトバンク デジタル大辞泉

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「ソムニウム夜間飛行記」的配置

以前に投稿した呟き。

内田善美氏のソムニウム夜間飛行記のカバー。鏡に映った反転画像。背表紙、鏡の裏側から見る反転された世界。事実の裏側、ファンタジーの裏の現実。相互依存システムに基づいた表現が、僕は好きだ。 pic.twitter.com/VtWkkXb1

— 内田善美さんの壱ファン (@uchida_yoshimi3) 2011年10月22日

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『ソムニウム夜間飛行記』という本の中身は、「写真」集。
各ページ、色を反転させた、ネガとポジ。
それを、更に鏡に映したように、反転。
算数なら、マイナス反転を更にマイナス反転させると、結局プラスだけど、
この「反転の反転」は、元と同じ物、というわけではない。

裏を見て、更にそれの裏を見る。
そのまま見たのでは、見えない物が、そこに存在するってことかなぁと。
「内田クンの秘密の暗号」と呼ばれてたり、
私は、隠し抽斗(ひきだし)と呼んでる。
相互依存システム、ってのも。

写真」集だと思ったのは、3刷になっても、薄い色の印刷の上に黒ではっきり印刷された紙が貼られていたから。それも、ベッタリと「いかにも訂正」として貼ったのではなく、ちょこっとだったり、上辺だけだったりなので。
めくったりしてるうちに、「うーん」と疑問符だけは残ってて、何年か越しで思いついた答え。

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分厚い本の文章間違いで、訂正の紙が入れられていることは、確かにあるけれど。
イラスト集で、色の間違いが2ページもあって、それが3刷まで放置ってのは、流石に無いと思って。
だとしたら、それはもともとの「仕掛け」だなと思ったら、「写真」か。あ、「写真集」だって。

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薔薇の樹の花のほとりに

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薔薇(ばら)()(はな)のほとりに (かれ)は その()も優しく (かた)って ()った

『海にいる黄色い船から君へ』の亜里のイメージが印象に残っているため、葵(あっちゃん)の大人になった姿と思ってたのだけど、髪にまで薔薇があり、すっきりとした立ち姿と、右手に薔薇の花束、左手には薔薇を一輪と、薔薇づくしなので、薔薇の精にも思えた。

薔薇の木のほとり。
そこには、少年の墓があるように思う。
だから、少年は小さく描かれていて、星くずのようなものは、遺灰のイメージも重なってるかと思う。

薔薇の精と墓。
それに、薔薇を抱えて墓参りにくる葵(あっちゃん)を重ねてしまうのは、相互依存システムの起動、かな。

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漫画のコマの引用は可らしいので

最近、少し使ってます。次のような記事を、見つけたので。


『ヒストリエ』記事の予想外の反響と、著作権・引用に関する話

『天降る月人』『玻璃の月魚』なんて、実際に見ていただかないと雰囲気もわからないし。
作品数が少ないから、何度も読んでいるうちに絵が浮かんでくるようになった人も多いだろうけれど、それぞれの記憶に頼ると、正確じゃないので、以前の記事にも追加していけたら良いなと思ってます。

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死と別れから始まる「船出」の本

最初のコミックス「星くず色の船」
4作品中、1つには明らかな死、2つには死が隠されて、1つは(発表当時は)永遠の別れとなっている。
『イブによせて』の、ノンの死。
『パンプキン パンプキン』の永遠の別れ。続編があるので、「(当時は)永遠の別れ」という書き方になるけど。
『海にいる黄色い船から君へ』の、志津桜。死んで海にいる黄色い魚となってしまうという予感。
前に書いた、『星くず色の船』で感じた死の予感。

漫画家として初めての本なら、普通なら嬉しいもののはずだ。
それなのに、死と別れが見え隠れする作品たちが並べられている。

私たちは別れを予感するような出会いをしなかった

『空の色ににている』蒼生人への浅葱さんの言葉。

それとはの「別れを予感するような出会い
浅葱さんと冬城さんのことだと思うだろう。
もう一つの意味を考えてみる。

私、私たち、と漫画家内田善美氏との出会いは、「別れを予感するような出会い」だったのだと思う。
だから、最初のコミックスの収録作品が、死と別れを秘めたものになったのだと思う。
(それを打ち消す、ずっと一緒を期待させる銀色の糸は後々残るコミックス未収録かと)

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猫を手もとに置くってことはね

出会ったその時に

もう

やがてくる別れの悲しみを

先どりしてる

みたいなところがあってね

「ああ やっぱりいってしまった」

…っていう

実現してしまった出会いの時の不安の

淋しい確認みたいのが

ぼんやり

累積してゆくような

感じ

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自分の死の実態をみせることを

かたくなに拒み

風みたいに

さりげなく家出してさ



この世界の

どこか秘められた

自分の死に場所にむかって



たったひとりで

精いっぱいのおもいをこらえて

夜の底をひたすら 歩いてゆくんだ

夜の底を歩く猫に、内田善美氏が重なった。
天降る月人』を知ってからは、更に。

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1974年りぼん7月号『なみの障害物レース』
1977年りぼん4月増刊『かすみ草にゆれる汽車』
1977年5月「星くず色の船」発売
同じ頃に『かすみ草にゆれる汽車』に不思議な時計
The Wonder Clock or, Four and Twenty Marvelous Tales, Being One for Each Hour of the Day
(不思議な時計、または、1日各時間に対応する、20と4つの不思議なお話)

ヒントを入れることと、初めてのコミックス「星くず色の船」をそのイラストにすることを決めたのだろうな。

Wonderclock

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