« エディトリアル | トップページ | 「想う体積」「十二の日には五つの頃を」 »

不思議な時計、24時間、ピポ王子

ハワード・パイルの「不思議な時計」。日本語タイトルはこれだけだけど。
The Wonder Clock: Or, Four & Twenty Marvelous Tales, Being One for Each Hour of the Day
不思議な時計、または、1日各時間に対応する、20と4つの不思議なお話、と訳して良いのかしら。

英文なので読めてはないのだけど、ああ、ピポ王子と同じかもって思った。
最後の24話を読んだら、「新たな1日」のように、また、1話から読み始める、と。

ピポ王子も、ピポが王様となり、息子ができて、もし息子の話を知りたかったら、最初から読めば良いと。全ての王様の息子たちのお話とほとんど似ているから、と。

Ppipoend

星の時計のLiddleも、ウラジーミルが語り始め、その記憶は読者へと引き継がれ、もう一度、ウラジーミルの話を聞きたければ、最初から読めば良い、というわけで。

不思議な時計、不思議な時間。
それならば、星の時計と、星の時間。
星の時計とは、「めったにあらわれないような星の時間を、確実に教えてくれる時計」のこと。

ミヒャエル・エンデのモモの「星の時計」

めったにあらわれないような星の時間。

P_all
星の時計のLiddell 1巻巻末のリスト。
雑誌に掲載された分だけ、29作品となっている。

でも、マイバースディの「ギリシャ神話」って、漫画じゃなくって、こんな感じのイラストと文章。
Pgreekmythology

なので、28作品かと思った。

で、リリカ連載の「若草物語」も、原作はあるし漫画としては除外してみると残り27作品。

ざっと見て、漫画というには少ないページ数、4ページの
『白雪姫幻想』
『妖精王の騎士』(リストは間違ってるけど)
『人魚幻想』を除外してみると残るは24作品。

不思議な時計」と同じ24話。


Google Docsにて内田善美氏作品等
『星くず色の船』雑誌掲載とコミックスと『かすみ草にゆれる汽車』を黄色背景にした。
それ以降の漫画は緑色で塗った。

最初のコミックス内での最初の漫画『星くず色の船』の表紙とハワード・パイル「不思議な時計」の中の1枚。

Wonderclock

24作品で、一つの区切りとしようとしていたのではないかという思いが強くなってきてしまっている。
12作品目が『かすみ草にゆれる汽車
Dsc_0516_3
このコマがある作品。
12時間(12話)」で折り返し。半分を過ぎれば、カウントダウン、だ。

普通に描いて、ある日、断筆することを決めた、と最初は思ってた。
でも、ある時期から24作品と決めて、終わりに向かって描き始めたのだとしたら。

異常なまでに細部にこだわった絵を描かれていた。その行動をとらせたエネルギーの源が見えてくる。
限られた時間、限られた作品、だから、込められるだけのものを込めて、残そうとしたのだと。

心にもない綺麗ごとの美しい文章、借り物の思想での知的な文章、そんな文章も世の中には存在するけれど、内田善美氏の作品を読むと、内田善美氏自身の生き様、表現者としての姿勢が、書かれている内容に秘められてると思う。

書いた言葉が、心の底からそう思うのだと、誠意を示すにはどうしたら良いだろう。
それが、手間隙かけた絵によって表現されてるのだと思う。

夜の底を歩く猫の話も、ただ猫の死に様を描いているのではなく、自身の漫画家としてのへの心境を表現したものだと思う。

Dsc_0533


自分の死の実態をみせることを

かたくなに拒み

風みたいに

さりげなく家出してさ



この世界の

どこか秘められた

自分の死に場所にむかって



たったひとりで

精いっぱいのおもいをこらえて

夜の底をひたすら 歩いてゆくんだ

すごく、胸が苦しい。

めったにあらわれないような星の時間

その瞬間を、ページをめくりながら探している。

星の時間は気がつかれないままに過ぎさってしまうことが多いのだ

ミヒャエル・エンデのモモの「星の時計」

閃きが、その時が、「星の時間」だったのかと気づかせてくれる。
本当に、気がつかず過ぎ去ってしまってたのだと、いうことも。

閃きを否定するだけの、材料が見つからなくって。
もし「内田善美氏は深く考えて作品を描いていないと仮定すれば、閃きを全て否定できるのだけれど、読むほどに、どれほど考えていたか、知っていたのかと、圧倒されてくると、その仮定は成り立たない

ゆえに、閃きは、確信へと変わっていってしまう。

―――――――――――――――――――――――
追加画像
「ひぐらしの森」の巻末リスト
P_all2


|

« エディトリアル | トップページ | 「想う体積」「十二の日には五つの頃を」 »

星の時計の内田善美」カテゴリの記事

コメント

ええ!その通りだと思います(゚▽゚*)

追加画像有難うございます。
リリカや他の掲載誌の分まで追加されているのですね。

初版のリストは、りぼん系とぶーけ掲載ものだけで
「空の色ににている」までの分です。


数字といえば、プチフラワーに掲載された
イラストに添えてある詩の数字も気になっています。

  十二の日には五つの頃を

  十七の昼は十二と五つ
  二十三の朝は
  十七・・・十二・・・
  五つ

今の所さっぱりで、、、(汗)
eniさまの閃きがあればとお待ちしております♪

あ、決して催促ではございませんので
お気が向いたら宜しくお願いいたします☆

投稿: haruchonns | 2013/07/31 22:31

そっか、リアルタイムで買われた人のは19作品なんですね。私の昭和60年1985年2月8刷では29作品でした。
選び方は、どうであれ、24作品ですよね(きっぱり)。

投稿: eni | 2013/07/31 20:58

おー!ワタシもパイルの「不思議な時計」の24編の物語という数字と内田作品数の関連性って気になってました。もしや漫画作品限定かもと推測してて「ひぐらしの森」コミックス末巻リストにある19作品に「人魚夢幻秋のいろ」「黒の風景」「草迷宮」「星の時計のLiddell」「草空間」の5作品合わせて24作品かしらと見てました。

その閃き、確信してしまいますよね!

投稿: haruchons | 2013/07/31 17:58

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/2740/57851399

この記事へのトラックバック一覧です: 不思議な時計、24時間、ピポ王子:

« エディトリアル | トップページ | 「想う体積」「十二の日には五つの頃を」 »