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2010年10月の3件の記事

蒼生人・浅葱と青の肖像Requiem

の肖像、Requiem
Requiem、鎮魂曲、それゆえに、には、のイメージ、死の意味づけがされてしまった。

甕覗、浅葱、縹色、紺色。勝色も藍による染色らしいけど。
藍色。瓶覗から紺までとか。
縹。浅縹、中縹、次縹、深縹。
「色の名前」(近江源太郎監修 /ネイチャー・プロ編集室構成・文)をパラパラ見てる。

蒼生人生きる人
浅葱。淡い。死の青に染まりきっていない色。

死は、いつか、誰もが迎えるもの。
二人の名前は、「死」を意味するをまとっている。
でも、悲劇、不運、不幸としての「死」ではなく、いつか、誰もが迎える、終着としての「死」
蒼死人、紺。
あるいは、蒼死人、勝色、だろうか。
それらに未だ至らぬ「青」

死の象徴のようなから遠い名前を授けられた二人。
肖像画を表紙に持つ最初の長編の単行本『空の色ににている』。
内田善美氏の肖像画シリーズ、PART1と言っても良いのだろうか。

ゲイルズバーグの春を愛す』。その表紙。
愛の手紙」の中で長い手紙ではなく、一枚の写真を残したヘレン。その肖像。
内田善美氏の肖像画シリーズPART4。
いや、PART4にするために、他のものが作られたのか。

2010102417160000

愛の手紙」。
最初の隠し抽斗(ひきだし)に入った1通目、二番目の抽斗の2通目、最後の抽斗の写真を3通目として、4通目は墓石、その碑文。

ヘレン・エリザベス・ウォーリー
1861~1934
”永遠の思い出のために”

生涯独身を通したことを、墓石とその碑文で伝えたヘレン。

最初の長編、『空の色ににている』。
二番目の長編『星の時計のLiddell』。
最後の漫画作品、連載ではなかった、『草空間 めらんこりかるshopping』。
1通目、2通目、3通目、と『ゲイルズバーグの春を愛す』で4通目か。
3通目がヘレンの肖像画か。
隠し抽斗の開く順番が違っただけな気がする。

4通目の碑文の短い手紙。
『星の時計のLiddell』2巻カラーページ

四つめのやつは
たったひと言で終わった
good luck
それは
彼と私の距離の中で
一つの長い物語になった

これも、確信を強めさせられてしまった文章。

書店に行けば、今も見ることが出来る、ヘレンの微笑み。
どれほどの思いを抱えてヘレンがカメラに向かったか。
その思いをどれほどの思いを込めて、内田善美氏は紙に写し取ったか。

『星の時計のLiddell』3巻74・75ページ。

人間のおもいとは
幻視(ファンタジー)を実存せしめ得るほど
それほど
狂熱的な力(エネルギー)を
もっているものなのか…

幻視を思い描ければ、思いもまた、受け止めれた、ということだろう。
相互依存システムで、GUとONされて、幻視が実存できるのだから。

愛の手紙」最初の手紙の日付は、182年月14日。
星の時計のLiddellの雑誌発表は、182年6月号から。1ヶ月前の月に発売になっていただろう。
100年後、だ。

内田善美氏は、どこまで考えていたのか。
寡作であるがゆえに、考えていた気がする。

内田善美氏が断筆だけでなく、出版も許諾せず行方不明になったのは、それが内田善美氏に残された最後の抗議、抵抗手段だからかと思う。

何に対する抗議かって・・・それは、また。

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天川三兄弟・天降る月人

 『の色ににている』の天川三兄弟。長男の七星。次男主人公の蒼生人。三男の月野

 ぶ~けデラックスの折込付録ピンナップに、『天降る月人』というものがあった。
 ここ数年で存在を知って、統廃合される前の大阪国際児童文学館にて複写していただいた。

 七星、月野と、天空にまつわる名前。蒼生人だけが違う。
 違和感、謎riddle
 『天降る月人』を見て、これだ!と、「隠し抽斗(ひきだし)」がポン。

 「夜の底を歩いていく猫」
 『天降る月人』は、「夜の底を歩いていく」絵。
 死の香りがする。
 天降る(あもる)というのは、神に使われる言葉。
 二人の青年が歩く姿。先に歩くのは月読、月人、月の神。
 死への道を照らしている。
 後に続く青年は、後ろ(視線は右)を振り返っている。髪は長い。
 『玻璃の月魚』は青年の視線が左側に向いている。青年の髪は短い。
 ぶ~けデラックスに掲載された2枚の絵は、視線が繋がる。

 

あなた
猫でも…
闇夜より
月明かりのほうがいいでしょうか

 そんな、台詞もあったから。

 三兄弟といえば、ミヒャエル・エンデのモモの謎々で、「過去、現在、未来」が答えというのがあったのだけど。
 舞台が「高校」で、既に卒業した七星。未だ入学しない月野。在学中の蒼生人というのも、鍵の一つだと思う。
 鍵というより箱根寄木細工の秘密箱。
 微妙な、ずらし方を探し当てて開けていくわけだから。
 天川兄弟PART1、PAR2、PART3と数えるのもありかな。青の肖像PART2には歌詞が無くて趣が違うし。

 隠し抽斗。開けて見つけるのは・・・「確信」かな。

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青・肖像・星の時計のLiddell・草迷宮

 前に、つらつらっと書いた、「内田善美氏と青の肖像(NOVELA)・・・ぱーと4」。

 それぞれの作品と、その中の印象に残っているものを、「星」に見立てて、星を結んだ星座のように、抜き出してみた。

P20101013uchida3ao

 本当に「星座」に似ている。無秩序にまたたく星と見れば、ただ、それだけのもの。
 星の美しさをたたえるのみか。
 あるいは、星への科学的なロマンを語るか。
 星座と見て、伝えようとされていた話に思いを巡らせよう、書き残していこうというのが、ブログのタイトルに入っている『時への航海誌』・・・となりつつあるかも。

 3日坊主になりそうな航海誌という話もある、か。たまにしか書けないから・・・航海日誌じゃなK、航海月誌だの、航海年記だのかも。

空の色ににている
 蒼生人浅葱
 冬城が書いた絵。そこに描かれた人。一人に見えて、互いに相手が描かれていると思っていた。
 の名前を持つ、重なり合う二人。

『草迷宮めらんこりあPART4
 雑誌掲載時から、このタイトル。
 草空間の方は、『草迷宮PART2草空間めらんこりかるshopping』
 文字の大小でメリハリは、ついているけど、草迷宮でしかなかったものが、「PART1」と呼ばれそうな状態になると、もともと付けられていたPART4の奇妙さが際立ってくる。

 だから、「隠し抽斗(ひきだし)」。
 奇妙に見えていたものが、NOVELAの「青の肖像」と繋がっていて、意味を持ってるんだって、わかって、ポン。
 「隠し抽斗」が開いた。

 迷宮が、空間となった。
 草という名。
 「より早く」の早にクサかんむりをかけた漢字。
 『草冠を編む半獣神』。
 ここにも、隠し抽斗

 あと、冬城という名前と幽霊屋敷を近くに配置したけれど、『星の時計のLiddell』が、「明日からは冬」という季節で終わり、という文字も、冬城がもう一人の幽霊になった男であるわけだから、くっつけたくなります・・・よね。

 重なり合う二人の絵を残していった冬城と、二人(ヒューと少女)を表紙にして残していった内田善美氏ですもん。

 『星の時計のLiddle』の少女Liddleと、『草迷宮・草空間』の表紙の、市松人形だった、ねこという組み合わせの二人というのもある。これは、これで正しい。それも、また、別の星座として、抜き出そう。

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