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ミヒャエル・エンデのモモの「星の時計」

 星の時計のLiddellは星の時計のriddle(謎々.)

 なんじゃないかなって思った。

 謎々というなら、それは、どんな謎々なんだろう、と。

 つい数年前、ミヒャエル・エンデの「モモ」を読んでから。
 サブタイトルは、「時間どろぼうと ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語」

 物語の中の一場面、とある家に「どこにもない家」という標札があった。

 どきっとした。
 星の時間って言葉にも。
 マイスター・ホラ。マイスターは賢者に対する尊称。ホラは時間という意味。でも、日本語では、法螺(=大げさなウソ)を連想させる響きでもある。

おまえはじつにおどろくほど正確に時間に間にあったね。

 そう言って彼が、モモに時計を見せる。針もついてなくて、数字もない。ただ、2つのぜんまいがついて、それぞれが反対にまわり、ときどき交差する点が、小さな光を発するのみ。

「これは星の時間をあらわす時計だ。」と、マイスター・ホラは言いました。「めったにあらわれないような星の時間を、確実に教えてくれる時計なんだが、ちょうどいまそういう一時間がはじまったところなのだよ。」

星の時間て、なんなの?」とモモはききました。

「いいか、宇宙にはある特別な瞬間というものがときどきあるのだ。」

「それはね、あらゆる物質も生物も、はるか天空のかなたの星々にいたるまで、まったく1回きりしか起こりえないようなやり方で、たがいに働き合うような瞬間のことだ。そういうときには、あとにもさきにもありえないような事態が起こることになるんだよ。だがざんねんながら、人間はたいていその瞬間を利用することを知らない。だから星の時間は気がつかれないままに過ぎさってしまうことが多いのだ。けれども気がつく人がだれかいれば、そういうときには世の中に大きなことが起こるのだ」

「きっとそのためには、」と、モモは言いました。「そういう時計がいるのね。」

マイスター・ホラは笑って頭をふりました。

「時計があるだけじゃだめなんだよ。この時計の読み方も知らなくちゃ。

 面白い話だと思う。
 私は、星の時計の針を読もうとしているのかもしれない。

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